2024/09/26
コミュニティマネージャーは、人とものすごく関わる。
だから、気を使えたり、人をよく観察し、人の輪の中でうまく立ち回れることがとても大切になる。
上記の、気が使えたり、うまく立ち回れる優秀なコミュニティーマネージャーほど、人気が出る。当たり前。
だから、いろんな人がその人の周りに集まる。それはとても嬉しいことだ。
人気が出るから、人と関わる数もどんどん増えていき、人が人を呼ぶスパイラルが起こる。
しかし、その源泉は、何であろうか。
その優秀なコミュニティマネージャーが、いろんなことを考えて考えて、でも余計な気を使わせないように、
コミュニケーションが重くならないように、「自然に見えるように」「どんな時でも話しかけたら明るく見えるように」
様々な方面へ配慮した結果、成立させていることが、見落とされがちである。
つまり、優秀なコミュニティマネージャーは、相当頭を使って、周りの人たちのことを考えている。
だから、疲れやすい。
コミュニティマネージャーだけに言えることではないかもしれない。
配慮ある、分別のある人ほど、相当考えてコミュニケーションしていて、疲れるほど頭を使って気を配っている。
その人が好きで、そうしているのだから、別にいいではないか、という論があるのはその通りであると思う。
しかし、「疲れた」で終わらずに、コミュニティマネージャーを継続するためには、楽しんでいけるように、
自分自身で、メンタルケアができるようなっておくこともコミュニティマネージャーを続ける上で同時に大切になる。
せっかく周りに人が集まる人材が、コミュニティの人間関係に疲れて、その優秀な能力や魅力があるにもかかわらず、
業務を続けられずに辞めてしまう、ということも少なくはないのだ。
コミュニティスペース業界全体の課題だ。
今日本にやってきた、ソフトバンク資本の「We work」という世界最大のコワーキングスペースでさえ、
同じだろう。いや、規模が大きい分、むしろ人材の疲弊からくる離職率の高さが及ぼす影響は大きく、ここに相当力を入れていくはずだ。
メンタルケアは、いろいろ要素がある。
コミュニティスペースによっては、ここを重大ごとと捉えて、
メンバーとスタッフの業務外での接触を禁じているところすらもある。
大企業などが運営しているコワーキングとかに、その傾向が顕著に見られる。
一つの方策としては、ありだと思う。そのくらい、人間関係のデリケートさに、疲弊して辞めることになってしまったり、例えば男女関係など、無益なトラブルに発展するリスクを備えているからだろう。
勉強カフェの場合は、そこまで規則で縛るようなことはないが、
経営側も、何かしらこれについては策を講じる必要があることの一つだと考えらえる。
人が好きで、コミュニティが好きで、どれだけ人と過ごしても苦にならない、という天性の「コミュニティマネージャー」もいるが、経験上、大抵はコミュニティ内の人間関係に悩むことになる。
人との関係に疲弊した時に、自分が復活できることの対策を、きっちりと考えておく。
それもコミュニティマネージャーの重要な仕事だ。
(おそらく、これはコミュニティマネージャーどころか、あらゆる業界で必要な仕事だ。
しかし、仕事だと認識されていることは少ない)
・一人で過ごす時間を定期的に取る
・休みは基本的に外で別のコミュニティと関わる時間を取る
・「気にしない」という哲学を固める
など、これはその人自身が見つけるしかないことだ。
上記のやり方は、私に奏功するやり方であった。
これは、多様なコミュニティの中で生きて行くための、現代社会共通の課題である。
人は、孤独ではいられない。
孤独でいいなら、それは独房暮らしだ。
積極的にコミュニティに関わっていくことは、人生のかけがえのない喜びを得るために、
通る道だ。
その中で、コミュニティをマネジメントするからコミュニティマネージャーだ。
コミュニティの楽しさの真逆にある、大変な「マネジメント」になれること。
多様な価値観、あらゆる人がいる中で、それを楽しみに変えて生きて行くこと。
うつ病などの、メンタルを起因とする疾患が増えている背景には、
適切なメンタルケア、を教えられていない、もしくは考える機会がなくそのまま
社会に放り出され、初めて直面した課題に翻弄されている、という状態が今の日本にはびこっている
休職者の実態。
そして最後の解決策が自殺でしかなくなっている現状。
メンタルケアを考えよう。
これから、もっと大きく変化していく世界を楽しめるかの、勝負どころはここだ。